【保存版】災害にあったら申請が必要|宮崎・鹿児島の被災者支援金と事業者向け支援まとめ

台風、大雨、地震。

宮崎県・鹿児島県は、自然災害と隣り合わせの地域です。

被災したときに使える公的な支援金や貸付の制度は、実はたくさん用意されています。

ただし、ほとんどの制度には共通する大前提があります。

自分で申請しないと、受け取れないということです。

大きな災害では市町村が広報や相談窓口で制度を案内しますが、使える制度を一人ひとりに漏れなく知らせてくれる仕組みではありません。

この記事では、宮崎県・鹿児島県の経営者向けに、自宅が被災したときと事業所が被災したときの支援制度、そして被災直後に最初にやるべきことを整理します。

目次

先に結論:支援を受けるための4つの原則

原則内容
申請が必要ほとんどの支援は、自分で申請しないと受け取れません
申請先住まいや生活の支援は、被災したときに住んでいた市町村
事業者向けの支援は、税務署・公庫・県など制度ごとに異なります
入口の書類住まいの場合は罹災証明書など、被害を証明する書類
最初の行動片付ける前に写真を撮る

被災したら最初にやる3つのこと

その1:片付ける前に写真を撮る

多くの支援の入口になる「罹災証明書」の手続きや、火災保険の請求で使います。

  • 建物の全景を、できれば4方向から
  • 被害を受けた箇所のアップ
  • 浸水した場合は、水が来た高さが分かるように(メジャーを当てると確実です)
  • 壊れた家財や設備

片付けてしまうと、被害の程度を示すものがなくなります。

焦る気持ちを抑えて、まずスマートフォンで撮影してください。

撮影したあとも、修理や撤去の前後の写真、修理の見積書や領収書は捨てずに残しておいてください。

あとから支援や保険の手続きで、被害と費用を示す材料になります。

その2:罹災証明書を市町村に申請する

罹災証明書は、住まいの被害の程度(全壊・半壊・床上浸水など)を市町村が証明するものです。

支援金の多くは、この証明書に書かれた被害の程度で、受けられるかどうかと金額が決まります。

その3:使える制度を市町村に確認して申請する

申請には期限があります。

たとえば国の被災者生活再建支援金は、基礎支援金が災害発生から13か月以内、加算支援金が37か月以内です。

生活の立て直しに追われているうちに期限が過ぎないよう、早めに確認してください。

自宅が被災したときの主な支援(国の制度)

制度どんなとき金額
被災者生活再建支援金住宅が全壊・大規模半壊・中規模半壊など最大300万円(全壊で再建の場合・複数世帯)
災害弔慰金一定規模以上の災害で家族が亡くなった生計維持者500万円、その他250万円
災害障害見舞金災害で重度の障害を負った生計維持者250万円、その他125万円
災害援護資金(貸付)けがや住居・家財の被害(所得制限あり)最大350万円、年3%以内

これらの制度はいずれも、原則として被災したときに住んでいた市町村が申請先です。

被災者生活再建支援金は、被災者生活再建支援法が適用される一定規模以上の自然災害でなければ使えません。

この「対象外」を埋めるために、宮崎県と鹿児島県はそれぞれ独自の制度を用意しています。

宮崎県と鹿児島県の独自制度

宮崎県鹿児島県
国の法律が適用された災害で、市町村単位の規模が基準に届かない場合県・市町村被災者生活再建支援金
国の制度と同じ額
県被災者生活再建支援金
国の制度と同じ額
国の支援法の対象外となる半壊・床上浸水災害時安心基金支援金
全壊20万円、大規模半壊15万円、中規模半壊・半壊・床上浸水10万円
県被災者生活再建支援金の基礎支援金
半壊・床上浸水20万円
国の法律が適用されない災害安心基金支援金は対象になり得る(県内の自然災害で床上浸水以上)対象外(国の法律が適用された災害が前提)

宮崎県の「災害時安心基金支援金」は小さな災害でも使える

注目したいのが、宮崎県の災害時安心基金支援金です。

県のページでは、対象を「中規模半壊及び半壊並びに床上浸水以上の住家被害がある場合の自然災害(宮崎県内であれば、居住市町村は問いません)」としています。

国の法律が適用されるような大規模な災害でなくても、床上浸水以上の被害なら10万円の支援を受けられる可能性があるということです。

局地的な大雨で床上浸水しても「うちだけだから何ももらえない」と思い込んでいる方は、居住する市町村に確認してみてください。

鹿児島県は、国の制度の対象外になる「半壊」「床上浸水」もカバー

鹿児島県の被災者生活再建支援金は、国の被災者生活再建支援法による支援の対象にならない半壊や床上浸水の世帯にも、基礎支援金20万円を支給します。

ただし、国の被災者生活再建支援法が適用された市町村か、それと同じ災害で被害を受けた市町村が対象です。

国の法律が県内のどこにも適用されない災害では使えない点が、宮崎県の安心基金との違いです。

店や工場が被災したときの支援(事業者向け)

ここまでは住まいの支援です。

事業所や設備が被災したときには、別の制度があります。

税金:申告・納付の期限の延長と、納税の猶予

被害が広い地域に及ぶ災害では、国税庁が地域と期日を指定して、申告や納付の期限を一律に延長することがあります(地域指定)。

この場合は手続きなしで期限が延びます。

地域指定がない場合でも、災害で申告や納付ができないときは、申請により個別に期限を延長してもらえます。

また、災害で全積極財産のおおむね20%以上の損失を受けた場合は、申請により納税の猶予を受けられる制度もあります。

住宅や家財が被害を受けた場合は、所得税の雑損控除か災害減免法による軽減のうち、有利な方を選べます(確定申告が必要です)。

詳しくは国税庁「災害等による期限の延長」をご確認ください。

融資:日本政策金融公庫の災害貸付・災害復旧貸付

日本政策金融公庫には、災害で被害を受けた事業者向けの融資が、事業の規模に応じて2種類あります。

小規模事業者などが使う国民生活事業の災害貸付は、各融資制度の限度額に1災害につき3,000万円を上乗せできます。

中小企業事業の災害復旧貸付は、1つの指定災害につき1億5,000万円までの別枠です。

どちらも、対象になる災害や条件は災害ごとに公庫の案内で確認してください。

詳しくは日本政策金融公庫「災害復旧貸付」のページをご確認ください。

補助金:災害のあとに新しく設けられることがある

事業者向けの補助金には、常設の制度だけでなく、災害のあとに被災地域向けとして新たに設けられるものもあります。

過去の実例として、鹿児島県では2025年(令和7年)8月の大雨と台風12号を受け、被災した事業者向けに「中小企業施設等災害復旧事業補助金」が設けられました。

施設や設備の復旧費用について、中小企業は2分の1以内、小規模事業者は4分の3以内、上限300万円を補助するものでした。

申請期間は約2か月と短く、すでに受付は終わっています。

このように、災害のあとに短い期間だけ募集される制度は、自分で情報を取りに行かないと気づけません。

被災したら、県・市町村・商工会議所や商工会のホームページを定期的に確認してください。

平時の補助金は宮崎県・鹿児島県の補助金情報まとめで紹介しています。

経営者として、従業員にも伝えてほしいこと

従業員の自宅が被災することもあります。

生活の立て直しで手一杯の中、支援制度を自分で調べるのは大変です。

「写真を撮ってから片付ける」「罹災証明書を取る」「市町村に支援制度を聞く」の3つを伝えるだけでも、従業員の助けになります。

まとめ:災害に備えて確認しておくこと

  1. 片付ける前に写真を撮ること(全景・被害箇所・浸水の高さ)を家族や従業員と共有しておく
  2. 罹災証明書の申請先(被災時に住んでいた市町村)を知っている
  3. 住まいの被害で使える国・県の支援金があることを知っている
  4. 宮崎県なら、小さな災害でも床上浸水以上で安心基金支援金の対象になり得ることを知っている
  5. 事業所の被害では、税の期限延長・納税猶予、公庫の災害貸付・災害復旧貸付、県の補助金を確認する
  6. 災害後に設けられる補助金は募集期間が短いことがあるので、県・市町村・商工会議所の情報を自分で確認する

各制度の詳細は、宮崎県「自然災害により被害を受けた方への支援制度」、鹿児島県「被災者生活再建支援制度(国)及び鹿児島県被災者生活再建支援金制度」、内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」でご確認いただけます。

※本記事は2026年9月時点の各県・国の公表資料をもとに、制度の概要をまとめたものです。支給の条件や金額は災害の規模や被害の程度によって異なります。実際の申請にあたっては、お住まいの市町村にご確認ください。

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