はじめに:なぜ今「通信費削減」が重要か?
中小企業や個人事業主にとって、固定費の見直しは経営の健全化に直結します。
なかでも通信費は毎月必ず発生するコストであり、工夫次第で大きな削減効果が期待できます。
本記事では、法人・事業主向けに実践的な通信費削減方法を5つ紹介します。
1. 法人スマホ・通話プランの見直し【格安SIM × 法人契約】
大手キャリアの法人契約では、1回線あたり月5,000円〜8,000円が一般的です。
しかし、格安SIM(MVNO)の法人向けプランを活用すれば、月額1,000円台での運用も可能です。
おすすめ格安SIMプラン(法人)
- 日本通信SIM(合理的プラン):1,390円/月(通話70分+3GB)
- IIJmio 法人プラン:990円〜/月(音声SIM+3GB)
従業員10人規模の会社であれば、1回線あたり月4,000円の削減が見込め、月4万円、年間約48万円のコストカットに繋がります。
2. 固定電話のクラウド化(クラウドPBX・IP電話)
従来の固定電話は、機器の設置や保守、回線維持費がかかります。
これを**クラウドPBX(例:MOT/TEL、BIZTEL、03plus等)**に切り替えることで、
初期費用を抑えながらスマホ内で代表番号の受発信・内線転送が可能になります。
メリット
- 電話機不要、スマホアプリで完結
- テレワークにも対応
- 月額1,000〜3,000円で導入可能
3. ネット回線の見直し(法人光 → 格安光 or ホームルーター)
法人向け光回線は6,000円〜10,000円が相場ですが、
- NURO Biz:5,217円〜/月
- enひかり(法人契約可):3,960円〜/月
などの格安回線を活用することで、月数千円の削減が可能です。また、小規模オフィスや仮設事務所には、SoftBank Airやhome 5Gなどのホームルーターも選択肢になります。
4. 通信関連サブスクリプション・オプションの見直し
意外と見落とされがちなのが、月額課金のサブスクサービスやキャリアオプションの存在です。
チェックすべき項目
- FAX機 → オンラインFAX(eFax など)に切り替え
- SMS送信契約の見直し
- Google Workspace / Microsoft 365 の利用人数と契約プランの再検討
5. 通信費の見える化・経理効率化
通信費を法人クレジットカードで一元管理し、会計ソフト(freee、マネーフォワード等)と
連携することで、無駄の可視化・経費精算の効率化が図れます。
ポイント
- 毎月の通信費を一覧化し、過剰な契約を洗い出す
- 担当者任せにせず、経理部門で定期的にレビュー
削減シミュレーション(10名規模の事業所)
項目 | 削減額(月額) | 備考 |
---|---|---|
大手キャリア→格安SIM(10台) | 約40,000円 | 月5,000円→1,000円 ×10回線 |
固定電話→クラウドPBX | 約5,000円 | 基本料金・保守費用のカット |
法人光回線→格安回線 | 約3,000円 | NURO Biz など |
不要オプション削除 | 約2,000円 | 音声通話パック等 |
合計 | 約50,000円/月 | 年間約60万円の削減効果 |
まとめ:小さな見直しが、大きな固定費削減に
通信費は、削減しても業務効率に影響を与えない「削りやすい固定費」です。まずは1回線からでも格安SIMへの切り替えや、固定電話のクラウド化など、手軽にできる見直しから始めましょう。年間数十万円の経費削減が、あなたの事業の成長資金へと変わります。
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