銀行窓口で「金利の高い定期預金があります」と紹介される商品には、
仕組預金(ストラクチャード預金) が含まれている場合があります。
仕組預金は一見魅力的な金利に見えますが、
中途解約ができない・元本割れの可能性がある・複雑な金融派生商品を組み込んでいる など、
一般の預金とはまったく異なる金融商品です。
本記事では、仕組預金の特徴、メリット・デメリット、確実な見抜き方、
そして銀行に勧められた時の正しい対処法まで、初心者でも理解できる形でわかりやすく解説 します。
■ 1. 仕組預金とは?
仕組預金とは、オプション(デリバティブ)などの金融工学を組み込んで高金利を実現した預金商品です。
一般的な定期預金と大きく異なり、
- 元本保証ではない
- 中途解約が原則できない
- 為替レートや株価指数に連動
- 銀行が満期を延長できる場合がある
といった特徴を持ちます。
つまり、「預金」という名前に反して、実質は投資商品です。
■ 2. 仕組預金の代表的なタイプ
● 為替連動型(デュアルカレンシー預金)
為替レートの条件により、円で返されるか外貨で返されるかが変わる商品。
外貨償還になると大きく元本を減らすケースもあります。
● コーラブル預金(仕組定期)
銀行側が満期を延長できる権利を持つタイプ。
預金者にとっては資金拘束のリスクが高い。
● 株価指数連動型
株価に応じて金利が変動。
相場次第では低金利になる可能性あり。
■ 3. 仕組預金のメリット(表面上の魅力)
- 一般の定期預金より高金利
- 為替や金利が有利に動けばメリットが出ることもある
ただし、高金利の裏には必ず“条件”があり、
預金者がリスクを負うことで高金利が成立している点が重要です。
■ 4. 仕組預金のデメリット(リスクを理解しないと危険)
● 中途解約が原則不可
途中でどうしても解約したい場合、大きく元本割れする可能性。
● 元本保証ではない
「預金だから安全」という認識は誤り。
為替や金利次第で損失が発生する。
● 商品内容が非常に複雑
説明書が長く、理解が難しい。
知識がない状態で購入するのは危険。
● 条件付き高金利はリスクと裏返し
「年利◯%!」という誘いには必ずリスクが存在する。
■ 5. 銀行が仕組預金を勧める理由
銀行が仕組預金を積極的に提案する背景には、
- 高い手数料・高い収益性
- ノルマの達成
- 低金利時代の収益確保
などがあり、銀行側の利益が大きい商品です。
そのため、顧客本位ではなく銀行本位の商品提案になりやすいという点は理解しておくべきです。
■ 6. 仕組預金を見抜くチェックリスト(名称では判断できない)
仕組預金かどうかは“名前”では判断できません。
商品説明で以下を確認すれば、確実に判別できます。
✔ 中途解約欄に以下の記載がある
- 「中途解約は原則不可」
- 「元本割れとなる場合があります」
- 「市場金利等に基づく調整金が必要」
最も信頼できる判断基準です。
✔ 高金利に“条件”が付いている
- 「為替が◯円以上なら外貨償還」
- 「株価水準により金利が変動」
- 「銀行が満期延長権を保有」
条件付き高金利 = 仕組預金。
✔ “デリバティブ”や“オプション”の記載がある
これが登場する商品は、仕組預金確定。
✔ 説明書のページ数が多い
シンプルな定期預金は説明書1~2枚。
仕組預金は5~20ページに及ぶことも。
■ 7. 銀行に勧められた時の断り方
銀行員はノルマがあるため熱心に説明することがありますが、以下の文言で十分です。
● 断り文句の例
「中途解約できない商品は利用しません。」
「条件付きの高金利商品は検討していません。」
「仕組預金ではなく、通常の定期預金のみ希望しています。」
角を立てず、確実に断れます。
■ 8. 仕組預金を避けたほうが良い人
- 生活防衛資金が必要
- 外貨や金利の仕組みが理解できない
- 損失リスクを避けたい
- シンプルな商品を求める
- 高齢の方・投資初心者
→ ほとんどの人は対象外。基本は手を出さない方が安全。
■ 9. 安全な代替案
仕組預金の代わりに以下の選択肢が安全です。
- 個人向け国債(変動10年)
- ネット銀行の高金利定期
- 普通の定期預金キャンペーン
いずれも元本保証・わかりやすい・預金保険制度の対象で安心です。
■ まとめ
- 仕組預金は高金利の裏に大きなリスク
- 名前ではなく「中途解約」「条件」「デリバティブ」で判定
- 銀行が勧めるのは高収益だから
- 初心者や高齢者は避けるべき
- 安全な資産運用は個人向け国債や通常の定期が無難
