病気、とくに がんの告知 を受けたとき、多くの人は不安で冷静な判断を失いがちです。
その心理につけ込んで、ありもしない「特効薬」や「高額な自由診療」「健康食品」を
売りつける悪質な詐欺が後を絶ちません。
本記事では、よくある詐欺の手口と、正しい医療知識(特に「標準治療」についての誤解)を解説します。
❌ よくある詐欺の手口
- 元本保証のように「治療成功率100%」をうたう自由診療
→ 医学的に100%効果のある治療は存在しません。 - 「海外でしか受けられない最新療法」
→ 実態は効果不明であり、日本の医療機関で認められていない場合がほとんど。 - 健康食品やサプリを高額で販売
→ 「がんが小さくなる」「副作用がなく治る」など科学的根拠がない謳い文句。 - セカンドオピニオンを装った勧誘
→ 信頼できる病院や医師を紹介すると言いながら、特定の自由診療クリニックへ誘導。
💡 「標準治療」という言葉の正しい意味
「標準治療」というと、
「平凡な治療」「特別ではない」と誤解してしまう人が少なくありません。
しかし実際には――
- 世界中で臨床試験が繰り返され、効果と安全性が科学的に証明された治療
- 医学的に“最も信頼できる治療”
という意味です。
つまり 「標準=最低限」ではなく「標準=最も安心できる」 なのです。
詐欺業者はこの誤解を逆手にとり、
「標準治療では不十分」「特別な治療が必要」などと不安を煽ってきます。
🔍 詐欺に遭わないためのチェックポイント
- ✅ 効果や成功率に「100%」という言葉が出てきたら要注意
- ✅ 厚生労働省や日本医師会の公式情報と照らし合わせる
- ✅ 標準治療を否定し、独自療法だけを勧めてきたら警戒
- ✅ 高額な前払い・現金振込を求められたら疑う
📝 まとめ
病気に直面したとき、不安につけ込む詐欺は非常に悪質です。
「標準治療」の意味を正しく理解し、怪しい話があったら一人で判断せず、
必ず家族や主治医、公的機関に相談しましょう。