はじめに:リボ払い、なんとなく使っていませんか?
クレジットカードの「毎月一定額でOK!」というリボ払い。
支払いが楽に感じられるため、つい便利そうに思ってしまいますよね。
でも実は、リボ払いは**「支払いを先延ばしにする仕組み」であり、
使い方を間違えると借金がいつまでも減らない**危険な支払い方法です。
この記事では、
- なぜリボ払いが危険なのか
- 支払いが終わらない理由
- 今すぐできる見直し・やめ方
を、専門用語を使わずにわかりやすく解説します。
リボ払いの仕組みを簡単に説明
「リボ払い」は、利用金額に関係なく毎月決まった金額だけ支払う方法です。
たとえば10万円を使っても、毎月の支払いが「1万円」に固定されるため、
「少しずつ払えて安心」と感じてしまう人が多いのです。
しかし実際には、
支払い残高に年15%前後の高い利息がかかり、
その利息を払いながら少しずつ元金を減らしていく形になります。
つまり、「分割払いのように終わりが見える支払い」ではなく、
「利息を払い続ける長期ローン」に近いのです。
なぜ支払いが終わらない? ― シミュレーションで見てみよう
では、実際にどのくらい利息がかかるのかを見てみましょう。
💰 シミュレーション例:10万円をリボ払いした場合
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 利用金額 | 100,000円 |
| 支払方法 | リボ払い(月々1万円固定) |
| 実質年率 | 15.0% |
| 初回支払い | 翌月 |
**支払いの推移(概算)**👇
| 月 | 支払額 | 利息 | 元金 | 残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1か月目 | 10,000円 | 約1,250円 | 約8,750円 | 約91,250円 |
| 2か月目 | 10,000円 | 約1,141円 | 約8,859円 | 約82,391円 |
| 3か月目 | 10,000円 | 約1,030円 | 約8,970円 | 約73,421円 |
| … | … | … | … | … |
| 11か月目 | 10,000円 | 約139円 | 約9,861円 | 0円 |
➡ 完済まで約11か月、支払い総額は約111,400円。
1万円の利息を余分に払っている計算です。
これがもし30万円・50万円になれば、
支払い総額は数十万円単位で膨らみます。
実際のトラブル事例と相談の増加
国民生活センターには、
「知らないうちにリボ払いになっていた」
「支払いが終わらない」
という相談が毎年多く寄せられています。
特に注意したいのが、“自動リボ”設定。
カード会社によっては、初期設定でリボ払いが有効になっていることもあります。
普通にカードを使っているだけで、気づかぬうちにリボ払いになっているケースも少なくありません。
今すぐできるリボ払いのやめ方・見直し方
① 残高と金利を確認する
カード会社のサイトやアプリで、リボ残高と金利(実質年率)をチェック。
思っているよりも高額の利息がついていることがあります。
② 一括返済・繰上げ返済を検討する
余裕があれば、一括または一部繰上げ返済を行うことで、
利息を大幅に減らせます。
多くのカード会社で、電話やオンラインから手続きが可能です。
③ 自動リボ設定を解除する
「あとからリボ」や「自動リボ」がONになっていないか確認し、
すぐにオフにしましょう。
知らないうちに再びリボになるのを防げます。
④ 支払いが苦しい場合は専門機関へ相談
返済が難しいと感じたら、消費生活センターや弁護士・司法書士などに早めに相談を。
債務整理や分割交渉で、支払い負担を軽くできる場合があります。
リボ払いに頼らないための対策
- クレジットカードは「使える額」ではなく「支払える額」で利用する
- 家計簿アプリやデビットカードで支出を可視化する
- 大きな出費は分割払い(3回・6回など)で計画的に
- クレカの明細を毎月チェックして「リボ残高ゼロ」を保つ
リボ払いをやめたあと、
「気づいたら借金が増えていた」という状況を繰り返さないことが大切です。
まとめ:リボ払いは“少しずつ払える借金”
リボ払いは、一見すると便利に見えますが、
**「支払いが減っているように見えて、実は利息ばかり払っている」**ケースが多い仕組みです。
今リボ払いを使っている方も、
「いま利息にいくら払っているのか」
「残高がどのくらい減っているのか」
を一度確認してみてください。
気づいた時点で見直せば、まだ十分間に合います。
今日が、リボ払いから抜け出す第一歩です。